勝手に解散登記を入れられた?!そんな時は…
融資のために、あるいは、不動産取引のため、会社の登記簿が必要と言われた。
自分の会社の登記簿を見るなんて何年振りだろう、と思って取ってみたらびっくり仰天!
「解散」?!
どういうことだ!俺は自分の会社を解散なんてした覚えはない!
そんなことがあるのでしょうか?
実は、あるんです。
株式会社が12年以上、何の変更登記もしなかった場合には、事前通知の上、法務局の職権で解散登記(みなし解散)がされてしまいます(会社法第472条)。
なぜなら株式会社の役員任期は、最長でも10年。
つまり、少なくとも10年に一度は登記が入らなければ「おかしい」のです。
では解散登記が入ってしまったら、もう会社はずっと解散したままの扱いになるのでしょうか?
いいえ、そんなことはありません。
みなし解散登記が入ってから3年以内であれば、株主総会の特別決議(議決権の3分の2以上)により、会社継続が可能になります。
ですので、みなし解散がされたことを知ったら、すぐに司法書士に相談しましょう。
なお当事務所が受任した場合のおおよその費用は以下の通りです。
清算人選任 約3万0000円~
会社継続 約5万2000円~
役員就任 約3万2000円~
謄本等 約3000円~
合計 約11万7000円~
※取締役会や監査役の有無により、加算等がありますので、個別にご相談ください。
なおインターネット上に、「みなし解散登記後、3年以上過ぎるとみなし清算結了登記が入る」という誤った情報が散見されますが、そのような規定はありません。
間違っても「どうせもう営業していない会社だからちょうどいいや、職権でやってもらおう」などとは考えないでください。
解散登記が入っても、清算結了登記をするか税務署、市区町村に法人の休業届を出さない限り、法人住民税(約7万円/年)はかかり続けます。